低用量ピルの基礎知識

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低用量ピルの基礎知識

ピル(pill)という言葉は単なる錠剤を意味しますが、英語でのthe pill(あの薬)という隠喩的な言い回しから経口避妊薬を指すようになりました。

ピルはいわゆる女性ホルモンをそのまま錠剤にしたものです。経口避妊薬という名目ではありますが、避妊以外にも女性ホルモンを補助する事によって様々な効果があります。

そもそも女性ホルモンとは、黄体ホルモン(プロゲステロン)卵胞ホルモン(エストロゲン)の2つのホルモンの総称です。

エストロゲンは、主に女性らしい体を作る働きがあるホルモンです。
子宮の内膜を厚くして妊娠しやすい体にします。

その他、自律神経、皮膚、骨、脳(感情)にも影響を及ぼし、基礎体温を下げる作用があります。

女性ホルモンの仕組み

エストロゲンが分泌される時期は卵胞期と呼ばれ、女性の体が安定してお肌も美しくなる健康的な時期だと言えます。

プロゲステロンは、主に妊娠を補助するホルモンです。
子宮内膜をととのえて受精卵を着床しやすい状態にする働きがあります。

また、食欲増進や体内の水分保持、基礎体温を上げるといった作用もあります。
プロゲステロンの分泌が多い時期は黄体期と呼ばれ、体が栄養や水分を欲します。
このため、むくみや肌荒れが生じて気分が落ち込んだりイライラしやすくなります。

生理前の女性がイライラするのはこの黄体ホルモンのためです。

低用量ピルの主な作用

低用量ピルは、以下の作用によって安定した避妊効果を発揮します。

①排卵をおさえる

低用量ピルを飲むと、外部から卵胞ホルモンと黄体ホルモンを摂取する事になります。
もともと、女性ホルモンは脳が卵巣に指令を送って分泌するものですが、外部からの摂取によって脳が分泌不要と判断し、卵巣に指令を送らなくなります。
このため、卵巣の機能が低下することにより排卵も起こらなくなるのです。

②着床をしにくくする

卵子が受精すると、子宮内膜に受精することによって妊娠が成立します。
前述のプロゲステロンやエストロゲンが分泌されなくなるので、子宮内膜が厚くなりません。
これによって子宮内膜が受精しにくい状態となります。

③子宮に入りにくくする

子宮頚管という、子宮の入口にある粘液を変化させます。
これによって子宮内に精子が侵入しにくい状態となります。

低用量ピルの種類

低用量ピルには大きく分けて一相性三相性に分かれます。

どちらも月経周期に合わせて21日間飲み続けた後に7日間の休薬期間がありますが、ホルモンバランスに違いがあります。

一相性ピルは黄体ホルモンと卵胞ホルモンの比率を一定に保ったまま21日間飲み続けるピルです。

対して三相性ピルは、三段階に分けてホルモンバランスを変える形式のピルです。

さらに三相性ピルの中にも、中間増量型と漸増型に分かれます。

三相性ピルは周期によって錠剤が違い、必ずきまった順番で21日間飲み続けます。

休薬期間にプラセボと呼ばれる偽薬を飲む28錠入りもあり、飲み始めを間違えなくても済むようになっています。